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のだめカンタービレ 最終楽章 後編
【評価】 ★★★★☆

【感想】 「のだめ」であって「のだめ」でない作風。作品としては楽しめますが、色々とカットされてて残念。

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のだめカンタービレ 最終楽章 後編


4月17日より、いよいよのだめ映画後編スタートしましたね。
去年前編を観に行って凄く楽しめたので、今回もウキウキで観に行ってきました。
お財布の事情で、またもや20日のMOVIXデイを利用。
平日昼間ゆえ単身乗り込みですが、夫と一緒にまた後日2度目を観に行く予定でいます。

前回はMOVIXさいたまの9番シアターでしたが、今回はスクリーンも収容人数も大きい12番シアターで。
座席も真ん中ブロックのど真ん中と良いポジション。
さあ、楽しい音楽の時間のはじまりデスよ。



以降、ネタバレなんかも含むのでご注意を。





音楽をベースに華やかで娯楽的な前編に比べ、後編は恋愛要素が多く叙情的。
これはもう「のだめカンタービレ」であって「のだめカンタービレ」ではないと言っても過言ではないんじゃないでしょか。

前編は千秋がのだめと離れて暮らす宣言をし、のだめが衝撃を受けて倒れる(というか、ぶっ倒れると言う方が正しい)シーンで終わっています。
後編はそれ以降のお話で、コミックスで言うと18巻から23巻までの内容になりますね。
離れて暮らす事に納得する所から始まり、千秋の引越し、峰・真澄の渡仏、清良のヴァイオリンコンクール、ラヴェルのピアノコンチェルトとの出会い、泊り込み課題合宿、Ruiと千秋のコンチェルト、失意ののだめ衝撃デビュー、逃避失踪、ヤドヴィとの出会い、幼稚園の先生ゴッコ、千秋との2台ピアノ・・・と、ラストまでとんでもなく要素がギッチギチ。
主要な軸だけでこんだけあるので、原作に散りばめられたいろんなエピソードは当然のようにバッサバッサ切り捨てられてます。

特に課題合宿(いわゆる「2人旅」と呼ばれるエピソード)に入る前までは恐ろしいくらいのジェットコースターぶりで、正直言って原作読んでる人でないと拾いきれないんじゃないかな。
部分部分にファン心をくすぐるようなシーンも出てきますが、それもなんだかツマミ食い程度に出されて消化不良だったり。
例えるならば、運ばれてくるフルコースの1品1品を、美味しそうな部分だけ1口食べたらササッと下げられてしまった感じで、美味しかったんだけど全体的にどんなコースだったかよく分かんなくなっちゃったような気持ち。
雰囲気に流されてなんとなく観てしまうので、何度も原作を読んだ私ですら思い返す時に頭の中で軽く混乱しました。

その反面、課題合宿からラストまでは丁寧に描かれており、要するにこの部分をキッチリ作り込みたくて後編はあるんだろうなと感じます。
また、終盤部分は当時まだ原作が絵になっておらず、作者からもらったプロットを元にして作られていると聞いたことがあるので、映画組のイマジネーションが存分に発揮されているんでしょうね。
この辺が「のだめ」であって「のだめ」でないと思わせる大きな要因の1つかと。
それでも前編同様に大筋ではストーリーが破綻することなく、原作にきちっと寄り添っているブレのなさは素晴らしいっちゃあ素晴らしい。

主役のお2人、後編においては実にしっとりした関係性をかもし出してますね。
今まで恋愛面があっさり目だったおかげで、いつのまにそんなにしっとりしたご関係に?と戸惑っちゃいますが、それでも違和感なく受け入れられましたよ。
こたチューシーンは、CM等で見ていたのとは別アングルで生々しさが消えてましたが、普段からそんな事やってたのねと思わせる自然さが赤面です。
そして玉木さん演ずる千秋の「のだめ愛」が物凄くてね。
なんかもうスクリーンの端々から洪水のようにあふれ出てて参りましたー。
変に生々しいラブシーンが無い分、2台ピアノのお互いを思いあい抱きしめるように心を通わせあう甘さは本作品の真のラブシーンかなと自分では思ってます。
エンドロールはもっと別の意味で激甘ですわ。

とはいえ、後編でもっとも大きな鍵を握るのは「負の感情」です。
のだめの悔しさ、もどかしさ、焦り、葛藤、嫉妬、絶望、喪失感。
その辺の感情の揺らぎなんかを上野さんがとても上手に演じてくれている。
観ている私達は切なさで胸が詰まるし、涙腺もゆるくなる。
ホントもう頑張らなくて良いよと言ってあげたくもなる。
それは私達だけでなくのだめを失ったかもしれない動揺を抱えた千秋も同じなのですが、それでも彼女の弾くピアノに心を揺さぶられ涙を流すのです。
「それでもオレはやっぱり、何度でもあいつをあの舞台に連れて行きたいと思うんだ。このピアノを聴くたびに。」と。
原作でも凄く心に残るセリフとシーンですが、映画でも美しく印象的に描かれています。
千秋の思いが玉木さんの演技からにじみ出て静かにじんわりと伝わり、ここで涙腺決壊したすすり泣きが館内のそこかしこから聞こえました。
千秋ものだめも、いわゆる「のだめ作品」的なテンポではないですが、心情をしっかり丁寧に伝えてくれる良い演技で見ごたえありましたよ。

おおむね原作どおりのハッピーエンドで期待を裏切りません。
そしてエンドロールに入る前、ラストの千秋とのだめのコンチェルトシーン。
原作ではコンチェルトは実現せずに終わっていて、私はその終わり方に未来への広がりが感じられて好きなのですが、一方で実現されなかった事に不満を覚えた読者もいて賛否両論なのですよ。
つまり、最後に彼らがコンチェルトを実現してもしなくても、必ずどちらかが満足できないという難しさがあったのですが、これをシュトレーゼマンが瞼を閉じて未来を夢見た「想像上のコンチェルト」とすることでアッサリと両者を納得させてしまいました。
ファンサービスしつつ、上手い事やったなと。

これでラストと銘打っているだけに、テレビシリーズから続くギャグや楽しさも勿論しっかり入ってます。
CGはもっと少なくて良いと思いましたが、前編に比べれば許容範囲ですよ。
峰君や真澄ちゃん達とのお約束なノリなんかもキッチリ外さず楽しませてくれてます。
そして清良のヴァイオリン、なかなかの弾きっぷりです。
アップでは影武者の手かもしれませんが、引きや上半身が収まるシーンでも本当に弾いているような迫力がありました。
水川さんも結構練習なさったんでしょうなあ。
前編同様にやはり千秋の父はバッサリ切捨てで、のだめ失踪時に千秋の相談相手になる人物はシュトレーゼマンが務めることになります。
個人的にはシュトレーゼマンよりもあえて松田さん(前編の谷原さん)を引っ張り出してみた方が、皮肉めいた感じも相まって面白かったんじゃないかなーなんて思ってますが、たしかアニメ版もシュトレーゼマンだったんですよね。

日本編からフランス編まで含めてとても沢山の魅力的なキャラクターが出てくるのですが、原作の中では彼らの苦悩や葛藤や焦りや挫折など、非常に等身大で現実味があり、誰に対しても感情移入できる面白さがあります。
この映画後編では、のだめと千秋のラストに力を注ぎすぎているが為に、その辺が希薄に感じられるのがちょっと残念かな。
でもそれをきちんと描こうとしたら、あと30分、いや1時間必要になってしまうかもしれないので、贅沢言えないのも分かってるんですけどね。
ターニャには先に進む為の挫折を味わって欲しかったし、フランクの焦りも見たかった。
そしてRui。
彼女に時間を割くのはファンの中でも賛否あるかもしれませんが、もう少しラヴェルのコンチェルトの背景にあった心の動きなんかを見せて欲しかった。
前編で見せた彼女の悩みや葛藤は投げっぱなしで、いきなりラヴェルのコンチェルトで天才復活。
あれではなんだかただの噛ませ犬みたいで、彼女に対して作品からの愛情を感じないんですよね。
その辺が残念だし、勿体無いなあと思うのです。

ああ、残念なこと、もう1つ。
シュトレーゼマンの扱いについて。

17日の夜にフジテレビで放映した「新撮ありの前編特別編」、録画だけして見ずに後編を観ました。
後編において、なんだかやたらとシュトレーゼマンの存在を大きくしすぎちゃって残念な気がしたのですが、帰宅してから録画してあった物を見たら更に残念な気持ちになりました。
シュトレーゼマンの死亡フラグみたいな演出や、全てはシュトレーゼマンの手のひらの上でコロコロ転がされて行き着いた結末みたいな作り方、あれにはちょっと共感できない。
映画でも違和感感じたのに、前編特別編の新撮部分は輪をかけて酷かった。
しかも死亡フラグエピソードなんて、やるだけやっといて全く回収されてない投げっぱなし状態。
アレじゃあ原作読んでない人は絶対にミルヒー死ぬと思っちゃいますよ。

シュトレーゼマンは音楽は素晴らしいけれど、そんなに完璧な人間じゃないと思うのです。
でも今回やたらと神格化されてましたよね。
おかげで、のだめというファウストがシュトレーゼマンというメフィストの手をとってダークサイドに落ちた時の、あの誘惑が全く活きてこなくなっちゃった。
あれこそがシュトレーゼマンのシュトレーゼマンたる人間臭い魅力なのだと私は思うのですけどね。
彼の差し出した手は「神の救いの手」ではなく「悪魔の誘惑の手」であってこそなのです。
のだめの弾くピアノを聴き、彼もまたもう一方の手で「悪魔の誘惑の手」を掴んでしまっていたのだから。
それゆえの魔方陣、それゆえの楽曲という演出が、「ワターシハ、ミンナ、オミトーシデース」みたいなハッピーエンドの立役者扱いにすりかえられてしまった事で、なんだかひどく安っぽげになってしまった。

ゲーテの戯曲の中で「人間は努力するかぎり迷うもの」と神が述べている通り、のだめは「イツマデヤレバイイデスカ」と迷い苦しんでいる。
それがRuiと千秋のコンチェルトを観た事で、彼女はファウスト博士よろしく自分の努力や苦しみを無駄な物だったと絶望し、千秋にはプロポーズを本気で取り合ってももらえず、音楽においても恋愛においても自分の存在意義を見失って嘆いているのですよ。
彼女が音楽と恋愛をきちんと分けて、カントルからムジクスへと成長するには、神の手で引っ張り上げられるよりも、堕ちた場所から自分で這い上がってこそ本物なんじゃないかなあ。
だから「音楽と共に生きる覚悟をする」のだめ自身の成長は、彼女自身が勝ち得た物であって、決してシュトレーゼマンの思惑通りに進んだからではない気がするのですよねー。
もちろんシュトレーゼマンが千秋とのだめの良き理解者である事には異論ありません。
だからこそ、彼らが自力で手にした関係を「良かったね。ちゃんと分けて、1つになった。」と離れた所から客観的に温かく見守って欲しかったなと思うのです。


前編と後編、どっちが好きかと言ったら断然前編。
前編が分かりやすくキャッチーで良すぎたから、後編に対して物凄く期待値を上げちゃったせいもあるだろうなとは思ってます。
でも後編には後編の良さがちゃんとあるし、切ないストーリーと美しいヨーロッパの風景に心が揺さぶられました。
何と言っても原点に戻る2台ピアノは、やはり感動しますよ。
作品としては十分楽しめる出来だと思いました。
ただ、映画では取りこぼしてしまったエピソードを知る事で、より魅力的な作品に感じると思うので、未読の方は是非とも原作に目を通して欲しいと思います。
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